性行為の痛み(性交痛)が起きる原因と腟レーザー治療について

性行為(セックス)に関することは親や兄弟などの家族にも相談しづらく、一人で悩んでいるという方も少なくないでしょう。

パートナーが唯一相談相手となるケースが多いですが、その相手にも言えないような性行為(セックス)の痛みの悩みを抱える方はとてもつらいはずです。

今回ご紹介する「性交痛(性行為の痛み)」に関しても、セックスに関する悩みとなるため、自分で我慢するしかないと思っている方も少なくないようです。

今回は、そんな悩みを持つ方のために性交痛(性行為の痛み)に関する知識として、性交痛(性行為の痛み)になる原因や治療法をご紹介していきます。

そもそも性交痛とは?

まず、性交痛(性行為の痛み)とはどのようなものなのでしょうか。

自分自身が性交痛(性行為の痛み)と分からず過ごしている方は、「こういうもんだ」と思って痛みを我慢し、セックスに関して前向きになれない方もいるでしょう。

性交痛(性行為の痛み)とは、性行為を始めるときや、セックスをしているとき、セックスが終わったときに感じる痛みのことで、痛みを感じる場所としては、大きく「腟の入り口」と「腟の奥」です。

性交痛(性行為の痛み)は、挿入しているときだけではなく、性器に触れられるだけでヒリヒリと痛みを感じることや、出血がある場合もあるため、セックスの時に痛みを感じたら、まずは病院で診察してもらうことが大切です。

病院で診断される病名の多くは、「性交疼痛障害」「腟痙」となっており、腟の入り口付近で痛みを感じる場合には、「炎症」「感染症」「処女膜強靭症」「外陰部や腟粘膜の萎縮」などが考えられます。

性交痛が起こる原因の多くは「潤い不足」?!

性交痛が起こる原因の多くは、腟内の潤い不足によるものと言われています。

女性がオーガズムを感じ、腟から体液が出ることを一般的に「濡れる」と言いますが、その濡れることが少ないことで、潤滑されず痛みを感じてしまう場合が多いです。

元々「濡れやすい」「濡れにくい」というのは人によって個人差があり、濡れにくい人ほど痛みを感じてしまうことは多いでしょう。

女性が「濡れる」メカニズムとは

では、女性はなぜ「濡れる」のでしょうか?

女性が濡れるメカニズムは、血管の拡張によるものです。

女性が腟内に出す体液は、男性器を挿入する際にスムーズに入るようにする潤滑油の役割をしています。

そのため、本能的に女性がオーガズムを感じると、その潤滑油が腟内から出るようになっていますが、その仕組みとしては、女性が興奮することで血液が下半身に送り出され、その血液が腟付近の毛細血管にまで到達し、その毛細血管が拡張することで潤滑油が汗のようにしたたるという仕組みです。

この潤滑油は、わかりやすい例えでいうと、ワキの汗と同じような仕組みで、このワキにかく汗と同じように、血管が拡張すること多くの水分が出てきます。

しかし、この現象はワキの汗と同じように人それぞれ個人差があるため、どんなに興奮しても濡れにくいという方は存在してしまいます。

なぜ潤い不足になるの?

ここからは、なぜ女性は潤い不足になるのか、いくつかの原因がありますのでそれぞれ見ていきましょう。

ストレスや緊張によるもの

女性器が潤い不足になる原因の一つに、ストレスや緊張があります。

ストレスや緊張を感じると、「濡れにくく」なるケースがあります。

また、日頃からストレスや緊張を感じている場合、ホルモンバランスが乱れ、腟内から分泌される潤滑油が少なくなるというケースがあります。

 

病気によるもの

次に、病気が原因の場合があります。

病気の種類としては、かなり沢山あり、一部をご紹介すると以下の様な病気が挙げられます。

【表皮部の痛み】

・誘発性腟前庭痛(PVD)

・萎縮性腟炎

・硬化性苔癬や外陰ジストロフィーなどの外陰疾患

・先天奇形

・性器ヘルペス

・放射線線維症

・腟入口部狭小化(手術の後)

・陰唇小帯の裂傷

これらがすべてではありませんが、一般的にはこのような原因によって痛みが発生するケースが多いと言われています。

【奥の痛み】

膣の奥に痛みを感じる場合には、以下の原因が考えられます。

・骨盤底筋の緊張亢進

・子宮や卵巣の疾患

このような病気が考えられます。

動脈硬化によるもの

動脈硬化とは、血管が傷つき、弱っていくことで血管が固くなり、血液の通り道である血管が狭くなったり血管が詰まってしまったりすることです。

動脈硬化の原因は老化が原因と言われており、この動脈硬化が原因で血管壁が固くなり、女性がオーガニズムを感じても血管壁が開かずに潤滑油が出ないというケースがあります。

更年期によるもの

更年期による原因も考えられます。

更年期を迎えると、卵巣から分泌される卵胞ホルモンであるエストロゲンというものが減少し、腟自体やその周辺の皮膚の弾力が低下すると言われており、その時期としては、35歳くらいからと言われています。

先述した動脈硬化についても同様ですが、年齢を重ねることによって細胞や血管に衰えが生じ、10代や20代のころよりも「濡れにくさ」を感じる方も少なくないでしょう。

前戯不十分によるもの

パートナーとのセックスが原因のケースもあります。

パートナーが前戯をしてくれず、前戯が不十分であることで女性がオーガニズムを感じずに「濡れない」まま挿入するというケースがあります。

この場合、潤滑油である体液が不十分であるため、挿入された時に痛みを感じるというケースとなります。

この原因に多いのは、若いパートナーで、セックスに不慣れな方や、自分のことばかり考えているパートナーに多く、女性のことを考えていないケースとなります。

出産のよるもの

出産が原因となるケースもあります。

出産は女性の体にも大きな影響を与える一大イベントです。

この出産を機にホルモンバランスが崩れ、頭痛が起こりやすくなったり、体系が戻らくなったりと多くの女性の体に多大な影響を与えています。

「濡れにくい」原因も出産にあるケースもあり、腟内からの潤滑油の分泌量が出産前より少なくなってしまうことや、出産後の陰部に関する不安や緊張、ストレスなどから筋肉が硬直し、痛みを発生させるというケースもあります。

 

その他の原因によるもの

「濡れにくい」原因には様々な原因がありますが、先述した以外の原因として考えられるのは、パートナーとの関係性や相性、病気に関する不安や妊娠に関する不安、セックスをする環境など様々です。

特に、精神的なトラブルや身体的なトラブルによるものも大きく、その時々によって濡れやすさは異なると言えるでしょう。

 

性行為の痛み(潤い不足の場合)の治療方法

この、潤い不足を治療する方法はいくつかありますので、ご紹介いたします。

原因を特定した治療

原因が特定できた場合には、原因に直接効果のある治療が一番です。

しかし、原因が特定できないケースもあるため、原因を特定できた場合には、治療法も明確になり、的確な治療が出来るでしょう。

例えば、萎縮性腟炎が原因と診断できた場合には、外用エストロゲンなどを利用して治療をするということや、骨盤底筋の緊張亢進が原因となっていた場合には、骨盤の理学療法などを適用します。

指導療法

指導療法とは、医師からの指導により、慢性痛がセクシュアリティに影響を与えることを伝えたり、性交痛(性行為の痛み)を抱えるカップルに対して、挿入をしない性交渉を勧めたりするものです。

精神療法

精神療法としては、

慢性痛によって生じている心理的問題について話し合うことなど、精神的な部分の治療となります。

具体的には、認知行動療法、マインドフルネス、マインドフルネス認知療法などがあります。

腟レーザー治療

腟レーザー治療としては、モナリザタッチ治療など、腟内の表皮部の改善をするためにレーザーを利用した治療となります。

このレーザー治療に注目が集まっておりNHKの番組「あさいち」でもモナリザタッチが特集されていました。今、痛みが少なく女性への負担も少ない性交痛(性行為の痛み)治療として人気です。

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